関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、痛みや腫れ、変形を引き起こす自己免疫疾患です。本来、細菌やウイルスなどから体を守るはずの免疫システムが、自分自身の関節を攻撃してしまうことで発症します。
関節リウマチの主な症状
- 関節の痛みと腫れ: 手や足の指の関節に左右対称に起こることが多く、特に朝起きたときに顕著です。
- 朝のこわばり: 朝起きたときに、関節がスムーズに動かせなくなる症状で、特に病気の初期に多く見られます。
- 関節の変形: 炎症が長期にわたって続くと、軟骨や骨が破壊され、関節の変形が進みます。
- 関節外の症状: 倦怠感、微熱、貧血、食欲不振など、全身の症状が現れることもあります。
関節リウマチの原因
関節リウマチの正確な原因はまだわかっていませんが、遺伝的な要因に加えて、喫煙や歯周病などの環境要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。女性に多く見られ、特に30代から50代に発症のピークがあります。
関節リウマチの治療
以前は不治の病とされていましたが、医療の進歩により、早期に適切な治療を開始すれば、症状をコントロールし、関節の破壊を抑えることができるようになりました。
- 薬物療法:
- 抗リウマチ薬（DMARDs）: 病気の進行を抑える目的で使われる中心的な薬です。
- 生物学的製剤・JAK阻害薬: 従来の薬で効果が不十分な場合に使用され、高い治療効果が期待できます。
- ステロイド・非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）: 関節の炎症を抑え、痛みを和らげる目的で使われます。
- リハビリテーション: 薬物療法と並行して、理学療法士などの指導のもと、関節の機能を維持・回復させるためのリハビリを行います。
- 手術: 関節の変形が進行した場合や、痛みが強い場合に、人工関節に置き換える手術などが行われることがあります。
早期発見・早期治療が非常に重要です。手足の関節に腫れや痛みが続く場合は、リウマチ科や整形外科を受診しましょう。
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