猫背の主な原因
猫背は、不良姿勢や筋力不足、筋肉の硬直などが主な原因とされています。特に、長時間同じ姿勢でいることが多いデスクワークやスマートフォンの使いすぎなどが挙げられます。
- 骨盤の傾き: 猫背の大きな原因の一つが、骨盤の歪みです。骨盤が後ろに傾くと、背中が丸くなりやすくなります。
- インナーマッスルの低下: 姿勢を支えるためのインナーマッスル(特に腹筋や腸腰筋など)が弱いと、正しい姿勢を維持することが難しくなります。
- 胸郭の硬さ: 長時間前かがみの姿勢でいると、胸郭(胸の骨格)や肩甲骨まわりの筋肉が硬くなり、胸を張ることができなくなります。
猫背矯正の具体的な方法
1. ストレッチと体操
硬くなった筋肉をほぐし、正しい姿勢をとりやすくするために、ストレッチは非常に効果的です。
- 胸椎伸展運動: 背骨(特に胸の部分)の柔軟性を高めるストレッチです。丸めたバスタオルを背骨に沿って置き、その上に仰向けになって両手を万歳する姿勢をとる方法などがあります。
- 肩甲骨を動かすストレッチ: 肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことで、胸を開きやすくなります。クロールのように腕を回したり、両肘を後ろに引いて肩甲骨を寄せる動きなどが有効です。
- 骨盤を動かす体操: 座ったままで骨盤を前後に傾ける「骨盤もぞもぞ体操」や「ゆらゆら体操」は、骨盤の動きをスムーズにし、姿勢を改善するのに役立ちます。
2. 筋力トレーニング
正しい姿勢を維持するためには、特定の筋肉を鍛えることが重要です。
- 体幹トレーニング: プランクなど、体の中心部を鍛えることで、姿勢を安定させる力がつきます。
- 背筋(脊柱起立筋)のトレーニング: 背骨を支える筋肉を鍛えることで、自然と背筋が伸びやすくなります。うつ伏せになって上体を反らすトレーニングなどがあります。

3. 日常生活での意識
最も大切なのは、日常生活の中で正しい姿勢を意識することです。
- 正しい座り方: 骨盤を立てて座ることを意識します。坐骨(お尻の下にある骨)が椅子の座面にしっかり当たるように座ることで、骨盤が安定しやすくなります。
- 天井から吊られているイメージ: 常に頭が天井から引っ張られているようなイメージを持つと、背骨が自然と伸びやすくなります。
4. 猫背矯正グッズ
猫背矯正ベルトやサポーター、クッションなどのグッズも、正しい姿勢を意識するきっかけとして役立ちます。
- 猫背矯正ベルト: 肩甲骨を後ろに引き寄せ、胸を開くようにサポートします。ただし、長時間頼りすぎると自分の筋肉で姿勢を保つ力が弱くなる可能性があるため、短時間の使用に留めることが推奨されます。
- 骨盤クッション: 座る際に骨盤を正しい位置に誘導し、安定させてくれる効果があります。