歩いているときに股関節に違和感や痛みはないでしょうか?その正体について

歩行時の股関節痛は、日常生活に大きな支障をきたす一般的な症状です。原因は多岐にわたりますが、股関節そのもの(関節や軟骨)の問題か、あるいは股関節周囲の筋肉や腱の問題に大別されます。

痛みの性質や場所によって、疑われる主な疾患が異なります。


🚶 歩行時の股関節痛の主な原因疾患

1. 関節内の問題(軟骨・骨の変性)

股関節自体が損傷している場合、体重がかかる動作(歩く、立ち上がる)で痛みが出やすいのが特徴です。

疾患名痛みの場所と特徴疑わしい年代・背景
変形性股関節症 (OA)**股関節の前面(足の付け根)**や、太もも、膝に痛みが広がる(放散痛)。歩き始めや立ち上がりなど、動作の開始時に痛み(初期疼痛)が強い。中高年の女性に多い。先天的な股関節の形成不全や臼蓋形成不全(生まれつき屋根の被りが浅い)が背景にあることが多い。
特発性大腿骨頭壊死症股関節の前面や臀部に痛み。原因不明で、大腿骨頭の骨組織が壊死してしまう病気。ステロイド薬の長期使用やアルコール多飲がリスク要因。
関節唇損傷鋭い痛みや、股関節が引っかかるような感覚(キャッチング)。スポーツ選手や、股関節に繰り返しの捻じれストレスがかかる人に多い。

2. 関節外の問題(筋肉・腱・滑液包)

関節の周囲の組織に炎症が起きている場合、特定の動作や体重のかけ方で痛みが出やすいのが特徴です。

疾患名痛みの場所と特徴疑わしい年代・背景
変性による炎症股関節の外側(大転子部)の痛み。特に横向きに寝たときや、立っているときに片足に体重をかけたときに痛む。中高年の女性に多い。使いすぎや股関節周囲の筋力低下が原因。
グロインペイン症候群 (鼠径部痛症候群)股関節の前面(鼠径部)や下腹部に広がる痛み。特に走る、方向転換などの運動時に痛む。サッカーなど、激しい運動をする人に多い。
鼡径部(そけいぶ)ヘルニア股関節の付け根(鼠径部)の痛みとともに、立ち上がると膨らみを感じることがある。腹圧がかかる動作で痛みが増す。

💡 受診の目安と対処法

1. 受診の目安

歩行時に股関節の痛みを感じたら、まずは整形外科を受診してください。特に以下の症状がある場合は、早めの受診が必要です。

  • 痛みが強くて歩くのが困難になった場合。
  • 安静にしている時や夜間も痛みで眠れない場合。
  • 痛みとともに、熱や腫れがある場合。

2. 対処法(初期の応急処置)

自己判断は禁物ですが、医療機関に行くまでの間は、以下の対応で症状の悪化を防ぎましょう。

  • 安静: 痛む動作や、長時間歩くことを避け、負担を減らします。杖やサポーターを使うことも有効です。
  • 冷却または温める: 炎症が疑われる場合(熱感や腫れがある場合)は冷却を、慢性的な痛みやこわばりが強い場合は温めると症状が和らぐことがあります。
  • 市販の痛み止め: 痛みが強い場合は、薬剤師に相談の上、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの市販薬を服用して痛みを和らげます。
https://bodymakerestarts.com/2025/11/30/asikumiik/
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