整体やマッサージでよく聞く「好転反応」ってご存じでしょうか？

好転反応（こうてんはんのう）は、東洋医学や民間療法（マッサージ、整体、デトックス、健康食品、ファスティングなど）において使われる言葉で、治療や健康法を始めた直後に一時的に体調が悪化したり、不快な症状が出たりすることを指します。

「身体が良い状態へ向かう過程で、一時的に悪い状態が表面に出ている現象」と解釈されるため、「好転」という言葉が使われます。

🧐 好転反応のメカニズム（東洋医学的な解釈）

好転反応が起こるメカニズムは科学的に明確に立証されているわけではありませんが、東洋医学や自然療法では以下のように解釈されます。

体内のデトックス（毒素排出）: 治療や健康法によって、新陳代謝が活発になり、体内に蓄積されていた老廃物や毒素が一気に血液中や体液中に溶け出し、体外へ排泄される過程で一時的に不調を引き起こす。
細胞の修復と回復: 弱っていた細胞や組織が活性化・修復される過程で、一時的に炎症や痛みなどの症状が出る。
自律神経・ホルモンの調整: 乱れていた自律神経やホルモンバランスが正常な状態に戻ろうとする際に、体が一時的にそれに慣れず、不調を感じる。

好転反応で現れる症状は様々ですが、一般的に以下の4つのタイプに分類されることが多いです。

タイプ名	主な症状	解釈
1. 弛緩（しかん）反応	倦怠感、だるさ、眠気、脱力感	これまで緊張していた神経や筋肉が緩み始め、体が休息を求める状態。
2. 過敏反応	便秘、下痢、発汗、腫れ、痛み	慢性的な炎症部位や不調箇所が一時的に過敏になり、症状が強く出る状態。
3. 排泄（はいせつ）反応	湿疹、吹き出物、尿の色の変化、目ヤニ、一時的な発熱	体内に溜まっていた老廃物や毒素が、汗、尿、便、皮膚を通して体外へ排出される状態。
4. 回復反応	発熱、吐き気、動悸、腹痛	血行が急速に改善され、血流が悪い場所に一時的に血液が集中することで起こる反応。

好転反応の症状は通常、数日から長くても1週間程度で治まり、その後、体調が改善に向かうとされています。

しかし、体調不良が続く場合や、あまりにも症状が激しい場合は、単なる好転反応ではなく、治療法が体に合っていない**「副作用」や「病気の悪化」**の可能性もあります。