首のつまり感や詰まった感じは、医学的には「喉の違和感(いがいかん)」や「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」と呼ばれることが多く、様々な原因が考えられます。
特に、病気が原因ではない場合は、筋肉の緊張や自律神経の乱れが深く関わっています。

首のつまり感の主な原因
- 筋肉の緊張(コリ)
- 姿勢の悪さ: 長時間のデスクワークやスマートフォンの使用(ストレートネック)により、首や肩、喉の周りの筋肉が過度に緊張し、硬くなります。この緊張が喉の奥を締め付け、詰まった感じを引き起こします。
- 嚥下(えんげ)筋の疲労: 食べ物や唾を飲み込む際の筋肉が疲れることで、違和感が生じることがあります。
- 逆流性食道炎
- 胃酸が食道や喉にまで逆流し、炎症を起こすことで、喉の奥に熱さやイガイガ感、異物感(詰まった感じ)を引き起こすことがあります。
- 自律神経の乱れ・ストレス
- ストレスや不安、緊張が続くと、自律神経が乱れ、喉の筋肉が無意識に収縮したり、唾液の分泌が減ったりします。この精神的な要素による詰まり感は、特に**ヒステリー球(きゅう)**と呼ばれることもあります。
- アレルギーや炎症
- 慢性的な鼻炎やアレルギー、扁桃腺の炎症などが原因で、喉に粘液が流れ込むこと(後鼻漏)や、炎症そのものが違和感として感じられることがあります。
- その他の病気
- 稀に、甲状腺の病気(腫れ)、食道や喉の腫瘍、咽頭がんなど、より重篤な病気が原因となっている場合もあります。
首のつまり感を解消・軽減する対策
病気が原因でない場合の対策は、リラックスと血行促進が中心となります。
- 首・肩周りのストレッチと温め
- 長時間同じ姿勢を避け、こまめに首や肩甲骨を回すなどのストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐしましょう。
- 蒸しタオルや入浴で首周りを温め、血行を促進することも有効です。
- ストレス・リラックス対策
- 深呼吸や軽い運動、趣味の時間などを持ち、ストレスを溜めないようにしましょう。
- **自律神経を整えるツボ(例:労宮、神門など)**を刺激することも効果的です。
- 逆流性食道炎の対策
- もし胸やけや呑酸(すっぱいものが上がってくる感じ)を伴う場合は、食後すぐに横にならない、寝る前の食事を避ける、脂肪分や刺激物を控えるなどの対策が必要です。
- 喉の乾燥を防ぐ
- こまめに水分補給をし、部屋が乾燥している場合は加湿器などを使って湿度を保ちましょう。